PSA鑑定を初めて提出する方で申告価格はいくらを書くべきか悩まれる方は多いでしょう。
ここではPSA鑑定を初めて出す方に向けて、申告価格の決め方について解説します。
結論から言うと、「自身が妥当だと思う価格」または「購入時の価格」を記載すれば問題ありません。鑑定されたカードの市場価値がサービスレベルで定められた申告金額より高いとPSAが認めた場合は、差額の鑑定料が追加請求されるだけです。
詳しい解説を知りたい方は、以下の解説をご覧ください。
PSA鑑定の申告価格とは?
PSA鑑定の申告価格とは、PSA鑑定で申込書に記載するカードの価格のことです。
申告価格とあるように自ら価格を決めて記載を行います。
なぜPSA鑑定で申告価格の記載が必要なの?
損害保険の掛け金と補償額を決めるためです。以下、PSA JAPANのよくある質問集より引用です。
お預かりするカードの価値により損害保険の掛け金と補償額が異なるためです。申告価格はお客様
PSA JAPAN FAQ
が妥当と思われる現在の市場価格をご記入ください。万が一カードが紛失や損傷した場合、カード
の申告価格か市場の再取得価格のどちらかの低い方の金額が賠償されます。このため、補償額が
申込書の申告価格を上回ることはございませんのでご了承ください。
損害保険の掛け金とは、申告価格によって異なる料金が定められている鑑定料のことかと思われます。
つまり申告価格を低めに書くと、損害保険の掛け金(鑑定料)は少なくなりますが、補償額も低くなります。一方で申告価格を高めに書くと、損害保険の掛け金(鑑定料)は高くなりますが、補償額は高くなります。
また補償額は申告価格と市場の再取得価格の低い方の金額となるため、申告価格を高く書いたからといって、必ずしも補償額が高くなるわけではありませんので注意してください。
TIPS
市場の再取得価格の決め方は明記されていません。おそらくPSAがeBayなどの取引履歴を見て決めている価格になると思います。
PSA鑑定の申告価格の決め方
鑑定料と補償のことを考えて、自身で妥当だと思う金額を書けば、問題ありません。私の場合は1枚ずつカードの相場を調べることが面倒なので、自分で当てたカード以外は購入時の金額を書くようにしています。
鑑定料金を少なくするために、高額なカードを安い申告価格で書くことももちろん可能です。しかし鑑定の結果、そのカードの価値が申告価格よりも高いと認識された場合、そのカードの価値にあった鑑定料が追加請求されることとなります。
以下、PSA JAPANのよくある質問集より「鑑定結果により申込書に記載された申告価格が適正な市場価格よりも明らかに低い、あるいは著しく高いと判断された場合はどうなりますか?」への回答です。
申告価格が公正市場価格に比べて過小評価されていると判断された場合、真贋鑑定及びグレー
PSA JAPAN FAQ
ディングを完了させることを条件として、PSAの独自裁量で申込書に記載された申告価格を見直し、
増額された正確なサービスレベル料金をお支払い頂くようにお願いしております。増額された料金の
お支払いに同意して頂けない場合やお支払いが困難な場合は、提出時に選択されたサービス料金
をお支払い頂いた上で未鑑定の状態でカードが返却されます。申告価格を過小申告しているという
PSAの決定は、適正なサービスレベル料金への変更のみが影響し、保険の基準となる申込書に記
載の申告価格は変更されません。
例えば、がんばリーリエを申告価格$100として、申告価格上限が$499のVALUEプランで提出したとします。鑑定の結果がPSA10であった場合、市場価値は百万円を超えると想定されます。仮にPSAががんばリーリエの市場価格を$9,000と認識している場合、申告価格上限が$9,999のWALK-THROUGHプランのサービスレベルで提出すべきでした。そのため、鑑定後の請求でVALUEプラン$25の代わりにWALK-THROUGHプランの$600が請求されます。
追加請求されるだけで、特に罰則などはありません。ただしカードが事故にあった場合、補償額が申告価格とPSAが定めた市場価格の低い方が適用されます。先ほどのがんばリーリエの場合、自身で申告した$100とPSAが考える市場価格の$9000で低い方になるため、$100までの補償しか受けることができなくなります。
迷った際には購入時の価格を書けば問題はありませんが、補償のことを考えると現在の市場で妥当だと思う金額を書くようにしましょう。
PSA鑑定の申告価格について注意点
複数のカードを提出する場合、提出するカードの1枚だけサービスレベルが異なる申告価格となる場合があります。
サービスレベルが異なると、サービスレベルごとに返送料がかかってしまいます。そのため、あえて低めの申告価格を記載して、1つのサービスレベルにまとめてしまう方法があります。ただこの方法を用いると、保障金額が低いものとなってしまいますので、注意してください。
鑑定後の価格がサービスレベルで認められた上限金額よりも高くなる場合は、追加請求が発生します。追加請求が発生するだけで、特にペナルティがあるわけではありません。
よくある質問
嘘の申告価格を書いたらどうなる?
特に罰則などはありません。低い金額を書くと保障金額がその金額に設定されるだけになります。鑑定後にサービスレベルで認められた金額よりも高い価値があると判断された場合は、追加請求が発生します。
そのカードの正確な価値は誰にもわかりませんので、そもそもどんな金額を記載しても嘘とは判断できません。
鑑定前と鑑定後どちらの金額を書くべき?
どちらの金額を書いても問題はありません。PSA10を取得できると予想して鑑定後の期待される金額を記載するのもいいです。しかしサービスレベルが1つ上がることで、鑑定料が高くなるデメリットがあります。PSA10を取得できる自信があるとしても、PSA9にしかならないことはあります。そう言った場合、高い鑑定料を払うだけで損をします。PSA10を取得できて、カードの価値が高いとわかった場合、サービスレベルで認められた上限金額よりも高ければ、追加請求が発生します。追加請求の承諾の手間はかかりますが、あらかじめ高い鑑定料金を払うよりは、個人的には低い金額(鑑定前の金額)を書く方が良いと考えます。